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A Year and a Half in the Life of Metallica [HR / HM]

邦題「コンプリート・シーンズ・オブ・メタリカ」。いかにも英題をそのままカタカナ表記したように見えるが全然違う(笑)

VHS2本組の大ボリュームで、アルバム「Metallica」(通称:ブラック・アルバム)の製作からそのツアーまでを追ったドキュメント・ビデオ。どうしてアルバム製作から録画することになったのか分からんが、偶然にも「Enter Sandman」の全米ヒットでビッグバンドに化ける過程が録画されている。考えてみればアイドルのビデオみたいな物かもしれないな。「憧れの○○の素顔に触れられるファン必携のビデオ!」みたいな(笑)。1992年8月発売。

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VHS Hi-Fi STEREO 225min
SRVM 841~2
発売:SONY RECORDS
¥8252(税抜)
日本語字幕付き

ベースのクリフが事故死しジェイソンが加入、「Justice」アルバム発表、自由の女神の巨大ステージ・セット付きの大規模な世界ツアーを経て、「メタリカ=ジェイムス&ラーズ」路線がより色濃くなった時期である。バンドの音楽性は徐々にスラッシュ・メタルの枠から広がり、コンテンポラリーなロック指向に変化するわけだが、その方向性に大きく寄与したのがブラック・アルバムから参加したプロデューサーのボブ・ロックだと思う。

ジェイムスががなり立てるのではなく、より歌を歌らしく表現しようとしている傾向をボブは後押ししている。カークにはよりエモーショナルなギターソロを弾かせるように追い込む。ジェイソンにはバンド・アンサンブルの屋台骨となるぶっといベース・プレイをさせる。楽器も多数持ち込み様々な音色を試させオーバーダブをする。バンド・メンバーが元々ロック少年で生真面目に音楽を追究する姿勢を上手く引き出し、本人達がやりたがるであろう方向に巧妙に牽引するのがボブ・ロックの手法のように思える。ラーズは放置されているようにも思えるがw

そんなわけで従来よりコンパクトながら従来の曲に負けず聴き応えのある楽曲が詰まったアルバム「Metallica」は完成し、「Enter Sandman」はヒットし、バンドは今までにない大きな成功を手に入れる。以降、メタリカとボブ・ロックのタッグは「St. Anger」まで続くことになる。そのアルバム「St. Anger」の製作過程を追ったドキュメント「メタリカ:真実の瞬間」(原題:Some Kind of Monster)を見ると、ブラック・アルバムから始まったボブ・ロックとの関係が深まっている事が分かる。見比べると更に面白い。

それにしてもラーズのわがままっぷりが気に障るね。「メタリカ:真実の瞬間」も見ると更にそう思う(笑)。

本ビデオは会話シーンが多く、(スラングも含めて)英語のヒアリングが得意でない人は日本語字幕が無いと内容がまるで分からないはず。現在、国内盤は廃盤なので中古のビデオかLDを入手するぐらいしか見る手段は無い。輸入盤でならDVDは出ているが、日本語字幕は無いと思う。単純なライブ物なら輸入盤でもいいが、このビデオのようにドキュメンタリー要素が濃い作品は日本語字幕が選択できるDVDを出して欲しいもんだ。


1本目【A Year and a Half in the Life of Metallica】
〜 ブラック・アルバム・レコーディング編 〜
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ロスのワン・オン・ワン・スタジオでの模様。アルバム・プロデューサー:ボブ・ロック登場。

PV「The Unforgiven」

ジェイムスが節回しに悩みまくる。キップ・ウィンガーのピンナップがダーツの的になっている(笑)。前アルバムとは大きく異なりベースがかなりフィーチャーされている。

煮詰まり気分転換のためかロスからバンクーバーのリトル・マウンテン・スタジオへ移動。実にたくさんの種類のギターを使う。パーカッション類のオーバーダブもいっぱい。

またロスに戻ってソロ・パートの録音。ボブ・ロックはカークを追い込んで「The Unforgiven」のソロを完成させる。

PV「Nothing Else Matters」

ミックスダウンの模様。そしてアルバムは完成しMSGでファン19000人呼んで大試聴会。テープ、CD、LPの製造の模様が映る。そういや昔はテープも普通に売ってたんだよね〜。発売日にはレコード店に大行列が発生。

1stシングル「Enter Sandman」のプロモビデオの撮影風景。

PV「Enter Sandman」

最後にツアー準備のスタジオで「Last Caress」でお遊びジャム風景。


2本目【A Year and a Half in the Life of Metallica ... continued】
〜 アルバム・ツアー編〜
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シンシナティーのRiverfront Coliseumのバックステージ。ラーズは大はしゃぎ。ジェイムスはスチームで喉をいたわりながら発声練習。スネイク・ピットのあるアリーナ用ステージ・セットの組み立てが見られる。

「Battery」のイントロが流れるが・・
PV「Sad But True」

終演後、バックステージでメンバーが反省会。ジェイソンが「メンバーは悪魔だが自覚が無い。40歳まで生きてれば自覚するだろう。」と愚痴っぽいことを言う。

蛇のペイント付きの専用機に乗り次のライブ会場のある町へ移動するメンバー。すっかりビッグ・バンドだな。

ライヴ映像「For Whom The Bell Tolls」
Donnington, England
August 17, 1991

ライヴ映像「Enter Sandman」
Video Music Awards, Universal City, CA
September 5, 1991

Video Music Awardsの授賞式の模様が少し。グラミー賞の模様も少し。グラミー賞(February 25, 1992)での「Enter Sandman」の演奏も少し映る。ウーピー・ゴールドバーグがコメントに困ってる感じ

ライヴ映像「Harvester of Sorrow」
Tushino Air Field, Moscow, Russia
September 28, 1991

旧ソビエト連邦崩壊直前のモスクワで行われたフェスティバル「For Those About To Rock…We Salute You: Monsters in Moscow」の一部。(他の曲の映像が「For Those About to Rock」(廃盤)で見ることができる。)
ステージは巨大で観衆の数も凄いが、同時に軍隊による管制が凄い。ヘリが飛び軍人が警棒で観客を威圧する。
国家による抑圧と自由の象徴のロックの対立という構図の演出意図が見られる映像だが曲の重さと相まって迫力満点。

「Nothing ~」のライブでの披露に時間がかかる。カークがイントロを覚え、ジェイムス用のギブソンの12&6弦Wネック・ギターが届くかが律則だったようだ。

メンバーのオフショット。ラーズはダイビング3級に挑戦中。ジェイムスは狩猟&ライブハウスでジャムセッション。ツアー中も各地でギターを買い漁るカーク。クラシック・ギターの生演奏に見入るカーク。

ツアー中にジェイソンの22歳の誕生日。ステージでパイ攻撃をくらう。

ライヴ映像「Sad But True」
Day on The Green Oakland, CA
October 12, 1991

フレディ・マーキュリー追悼コンサートのためにロンドン入り。Queen、トニー・アイオミ、Def Lepard, Gun 'n' Rosesのメンバーなどが次々登場。
Queenのメンバー+トニー・アイオミ+ジェイムスの編成で「Stone Cold Crazy」のリハーサル。

ライヴ映像「Enter Sandman」
The Freddie Mercury Tribute A Concert For AIDS Awareness
April 20, 1992

本ビデオ撮影用カメラによる「Stone Cold Crazy」の映像が少し。Spinal Tapに絡まれるメタリカ。

92年夏のガンズとのツアーの様子。2つのビッグネームのバンドがそれぞれの要求があるためセッティングなどで苦労したようだ。このツアーでの「Creeping Death」が少し映る。

Olympic Stadium Montreal - August 8, 1992の「Fade to Black」でパイロの誤動作による事故でジェイムズが大怪我を負う。メタリカは当然公演中止だが、ガンズのアクセルも急に公演を中止し、観客は暴動を起こす。車(警察車両?)がひっくり返される。

ライヴ映像「Nothing Else Matters」
Phoenix International Raceway Phoenix, Arizona
August 25, 1992

John Marshall(Metal Church)がリズム・ギターとしてサポート。ジェイムスはボーカルに専念。
ジェイムスが「自己管理は大切だ。酒はほどほどにしないと。」と言ってるが・・(図らずも「メタリカ:真実の瞬間」へ続くw)

PV「Wherever I May Roam」


と、まぁ2本組のビデオを見ながら時系列でメモ書きした物を、ほぼそのままアップという手抜きで見にくい長文記事でごめんなさい。m(_ _)m

【関連映像】
「メタリカ 真実の瞬間」Some Kind of Monster
DVD:B000GM4CGK
アルバム「St. Anger」製作ドキュメントだが、メンバー間の確執などけっこう凄まじい内容になっている。

「メタリカ」
DVD:B001GM77QG
ブラック・アルバム製作を紹介するドキュメント。本ビデオより真面目な作り(笑)。

「For Those About to Rock」
LD&VHS : 国内盤廃盤
1991年9月28日、旧ソビエト連邦崩壊直前のモスクワで行われたフェスティバル「For Those About To Rock…We Salute You: Monsters in Moscow」の映画。監督はWayne Isham(故人)。このイベントにはパンテラ、ブラック・クロウズ、メタリカ、AC/DCが参加した。
メタリカのパフォーマンスは「Enter Sandman」「Creeping Death」「Fade to Black」が収録されている。


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  • 出版社/メーカー: パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
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  • 出版社/メーカー: Warner Home Video
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