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The Noise - Live At Frejus / King Crimson [プログレ]

【最初に】新譜ビデオのレビューではありません。アナログ・ソースを処分するにあたり、備忘録的に記事を書いているだけ。「温故知新」にはなるかもしれないけどね。

ボックス・セット「紅伝説」リリース、そしてダブルトリオ・クリムゾンを始動以降、過去の音源のリリース攻勢をかけ、多くのクリムゾン・ファンに出費を強いたKing Crimson。その流れの一端なのか国内未発売だったビデオがリリースされた。1982年8月27日、フランスFrejusのThe Arenaでの公演。日本版の発売は1998年5月20日。海外では1984年リリース。

RIMG0766.JPG
VHS Hi-Fi STEREO 51min
PCVP-52370
発売:株式会社ポニーキャニオン
¥3000(税抜)

1) Waiting Man
2) Matte Kudasai
3) The Sheltering Sky
4) Neil and Jack and Me
5) Indiscipline
6) Heartbeat
7) Larks' Tongues in Aspic Part II

元々はDisciplineというバンド名で活動していた80's King Crimson。「新生クリムゾン」とか「ディシプリン・クリムゾン」とか様々な名称が与えられ、古くからのファンの一部からは「宮殿」〜「Red」までの旧生クリムゾンとは別のバンド扱いをされた。このビデオの演奏は、その新生クリムゾンの2枚目「Beat」リリース後のもので、ビデオのパッケージもアルバム「Beat」のジャケットに準じたものになっている。パッケージは好きだな。

Frejus.gif
↑海外版のパッケージ

80's Crimsonはミニマリズムを大幅に取り入れ、ダンサブルなようで踊れない、ポップ要素もあるけれど実験的なインプロビゼーションも多いというスタイル。楽器群も当時としては先進的で、ギター・シンセサイザー、チャップマン・スティック、シモンズのエレクトリック・ドラムとメンバー全員がプログラム可能な電子楽器を駆使した。旋律を奏でられる楽器3本による少しずつずれたフレージングで徐々にフレーズが変化するという頭でっかちな作曲も特徴かな。旧生クリムゾンに見られた大作志向は息を潜め、比較的コンパクトな楽曲が多いが、かといって旧生クリムゾンより親しみやすい音楽性というわけでもない。ニューウェイブ風の楽曲をフリップ翁が作ったらこうなったという感じかな。

このビデオに収録されている公演では、CrimsonはなんとRoxy Musicの前座として出演したそうな。Roxy Musicの演奏は「The High Road」というタイトルでリリースされている。

この映像は元々はテレビ放送用らしい。あまりシャープな画質ではなく、けっこう粒状感がある上に暗い所は真っ黒。画質は誉められた物ではないが、「The Sheltering Sky」「Neal and Jack and Me」のライブ映像が見れるという点では貴重かな。

旧生クリムゾンの曲では「太陽と戦慄パート2」が演奏されている。新生クリムゾンの「パート2」はなんかハッピーな感じ(みんなニヤニヤしながら演奏している気がする)だ。旧生クリムゾン後期(フリップ翁は黒いレスポール・カスタムでぶっとい歪み、ブラッフォードはアコースティック・ドラム・セット、ジョン・ウェットンのベースはブリブリ言ってて、デイビッド・クロスは自分の音が聞こえなくて困っていた頃)の「パート2」の方が重々しく、かつ荒々しくてやっぱ好きだな〜。「USA」(←ヴァイオリンはエディ・ジョブソンのオーバーダブに変更されているが)収録の「パート2」が特に好き。

最初のCollectors Crimson第2集(もしくは再版Collectorsの第4集)の中の1枚「Live at Cap D'Agde」にボーナス・トラックとしてこのビデオの「Indiscipline」「Heartbeat」「Larks' Tongues in Aspic Part II」が収録されている。
kccd.jpg

このビデオはDVD化されているが、単独ではなく「Three of a Perfect Pair - Live in Japan 1984」とのカップリングDVD「Neal and Jack and Me」となっている。おまけで「Sleepless」のPVとTony Levinのツアー写真も収録。こっちのジャケットはあんまり好きじゃない。

RIMG0765.JPG
UIBE-1024
発売:ユニバーサル・ミュージック株式会社
¥4200(税抜)

ちなみに海外版だと「The Noise」単独のDVDも出ているらしい。

kc-Three.jpg

kc-Three2.jpg

↑「Three of a Perfect Pair - Live in Japan」のLDジャケは2種類あるらしい。持っていたんだけど貸して帰ってきてないんだよね〜。持っていたのは下の方のジャケだったかな〜。

「Three of a Perfect Pair - Live in Japan」収録曲は
1) Three of a Perfect Pair
2) No Warning
3) Larks' Tongues in Aspic Part III
4) Thela Hun Ginjeet
5) Frame by Frame
6) Matte Kudasai
7) Industry
8) Dig Me
9) Indiscipline
10) Sartori in Tangier
11) Man with an Open Heart
12) Waiting Man
13) Sleepless
14) Larks' Tongues in Aspic Part II
15) Elephant Talk
16) Heartbeat

1984年4月28日、五反田ゆうぽうと簡易保険ホールでの収録。
一部ビデオ・エフェクトがウザいが、全般に画質も良く、「曲想は内省的なのにライブはハッピー」なCrimsonが堪能できる出来の良いライブ・ビデオでないかな。バックステージでメトロノームに合わせて「Fracture」のシーケンス・フレーズを指馴らし用に弾いているフリップ翁の姿がなんか嬉しいね。


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  • 出版社/メーカー: WHDエンタテインメント
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